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トルコがロシア産ディーゼルの一部を調達へ、米露合意に乗じて

トルコのアルパル・スラン・バイラクタル energy 相は、米国との合意に基づきロシアが世界市場に供給するディーゼル燃料の一部をトルコが受け取ると発表した。バイラクタル氏は合意をトルコのエネルギー安全保障にとって重要と位置づけ、供給量は明らかにしていない。この合意は10月9日のトランプ米大統領とプーチン露大統領の発表に続くもので、米財務省外国資産管理局がロシア産ディーゼル輸出の一時的ライセンスを発行するとしている。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は交渉チームが「隠れみの」に使われたと批判し、米上下両党の議員は合意の撤回を求めている。

要点

  • トルコのアルパル・スラン・バイラクタル energy 相が、ロシア産ディーゼルの一部を調達すると発表
  • バイラクタル氏は合意をトルコのエネルギー安全保障上重要と説明、供給量は非公開
  • 10月9日、トランプ米大統領がプーチン露大統領とのディーゼル供給合意を発表
  • 米財務省外国資産管理局がロシア産ディーゼル輸出の一時的ライセンスを発行すると表明
  • ゼレンスキー大統領はウクライナの交渉チームが「隠れみの」に使われたと批判
  • 米エネルギー長官クリス・ライトは対露「 carrot 」と説明、国務長官マルコ・ルビオは別の趣旨を述べるなど米政権内で説明が食い違う
  • バイデンとゼレンスキー両氏は米露のディーゼル合意の撤回を要求

なぜ重要か

トルコはロシア産エネルギーの主要買い手の一つであり、同国がこの合意に加わることで米露のディーゼル取引の世界市場への影響が決まる。また、米国のこの決定はウクライナや欧州、米議会超党派から広範な反発を招いており、ウクライナ情勢に関する米国の対露交渉姿勢に疑問を投げかけている。さらに米政権内では合意の趣旨について食い違う説明が出されており、トランプ政権内で対露アプローチが一致していないことを示している。ロシアは energy ceasefire 発表後もウクライナのエネルギーインフラを攻撃し続けており、米国が示唆した対露「 carrot 」の前提は揺らいでいる。

何が起きたか

トルコのバイラクタル energy 相は、米国との合意に基づきロシアが世界市場に供給するディーゼル燃料の一部をトルコが受け取ると発表した。バイラクタル氏はトルコがここ数カ月、ロシア側のディーゼル輸出制限の影響を受けてきたと説明し、合意はトルコのエネルギー安全保障にとって重要だと述べた。供給量については明らかにしていない。この動きは10月9日のトランプ米大統領とプーチン露大統領による合意発表を受けたもので、米財務省は外国資産管理局がロシア産ディーゼル輸出の一時的ライセンスを発行するとした。ゼレンスキー大統領は、ウクライナの交渉チームが米側に滞在していたタイミングでこの発表が行われたとし、交渉チームが「隠れみの」に使われトランプ氏の声明は誠実でもパートナー的でもない、と批判した。バイラクタル氏はまた、ロシアが国内の供給問題でディーゼル輸出を制限してきたと述べた。

ウクライナメディアの見方

ウクライナの報道は、合意がモスクワへの譲歩であり、利益を得るのはウクライナではなくトルコだと強調している。焦点はゼレンスキー氏の反応に置かれ、ウクライナの交渉チームが米側に滞在していたタイミングでの発表だったこと、そしてチームが「隠れみの」に使われたと非難した点が大きく報じられた。また、発表された energy ceasefire の後にもロシアがウクライナのエネルギーインフラを攻撃し続けていることが前面に出され、合意は一方的なもので信頼できないという文脈で描かれている。ゼレンスキー氏がウクライナの関与する形での再交渉を提案したことに加え、米上下両党の議員が合意撤回を求めていることが米国内の反対を補強する論点として報じられた。

報道の食い違い

米政権内では合意の趣旨について説明が食い違っている。エネルギー長官クリス・ライト氏は、ロシア産ディーゼルの輸出許可はウクライナとの戦争終結に向かわせるための「 carrot 」であり、ロシアへの経済的救済ではないと説明した。一方、国務長官マルコ・ルビオ氏は、ロシア産ディーゼルは結局市場に流通しただろうと別の趣旨を述べた。また、Axios は情報源を引いて、トランプ氏が合意を認めたのはゼレンスキー氏がロシアの石油精製所への攻撃をやめなかったためだと報じており、この説明はライト氏やルビオ氏の説明、およびゼレンンスキー氏自身の評価と衝突している。

背景

ここ数カ月、ロシアは国内の供給問題を理由にディーゼル輸出を制限しており、蓄積された在庫は約480万トンに達している。トルコはロシア、イラン、アゼルバイジャンからのエネルギー輸入に大きく依存しているが、米国を含むより多くの国からの調達で多様化も図っている。アンカラは2028年に黒海で2基目の浮体式ガス生産プラットフォームを稼働させる計画で、1日450万立法メートルの生産を目標とし、2026年以降のガス購入延長についてモスクワと協議中とされる。