Кропива氏の異動未処理問題:ウクライナ検察総局で何が起きたか
ウクライナ検察総局(ОГП)の国際協力局副局長セルヒー・クロピヴァ氏は、4日にNABU・SAPが発表した詐欺コールセンター組織摘発作戦「カルタゴ」の被疑者だが、6日に高等汚職防止裁判所(ВАКС)が2月11月2日まで勾留とする措置(120百万フリヴニャの代替保釈金付き)を決定した後も、正式な停職・解雇措置は講じられなかった。当時の検察総裁ルスラン・クラフチェンコ氏は6日に「停職にした」と公に発表したが、ОГПの情報請求への公式回答では「停職・解雇命令は登録されなかった」とされ、17日時点でも同氏は形式的にОГПの職に留まっていた。18日になってようやく上司代理アントン・コヴァリスキー氏の命令により同氏が就いていた副局長ポストが組織再編で廃止され、同事件のもう一人の被疑者である運転手セルヒー・クツィイ氏が解雇された。
要点
- 9月4日:NABU・SAPが詐欺コールセンター組織摘発のため作戦「カルタゴ」を発表
- 9月6日:ВАКСがКропива氏に2月11月2日まで勾留、代替保釈金1.2億フリヴニャ(検察側は2億フリヴニャを請求)
- 9月6日:当時の検察総裁Кравченко氏が「停職にした」と公に発言したが、ОГП公式回答では「停職・解雇命令は登録されなかった」
- 9月8日:ОГП監察総局がКропива氏をКДКПに懲戒審査・停職問題で申立て
- 9月17日時点:Кропива氏は形式的にОГПの職に留まり、停職・解雇命令は未登録
- 9月18日:代行検察総裁Ковальський氏の命令で国際協力局を組織再編しКропива氏のポストを廃止。運転手Куций氏を解雇
なぜ重要か
Кропива氏の正式な停職・解雇の遅れは、ウクライナの最高法執行機関が自身の重大汚職事件被疑者に対して迅速に行動できるかどうかという疑問を提起する。クラフチェンコ氏の公の発言とОГПの公式回答との矛盾は、ОГПの信頼性問題として浮き彫りになった。
何が起きたか
9月4日、NABUとSAPは詐欺コールセンター組織の摘発を目指す「カルタゴ」作戦を発表し、Кропива氏を中枢人物とする組織が、犯罪組織への利益供与と資金洗浄を行っていたと訴追した。9月6日、ВАКСはКропива氏に対し2月11月2日まで勾留、保釈金120百万フリヴニャ(検察側は2億フリヴニャを請求)の処分を決定した。同じ6日、当時のОГП検察総裁クラフチェンコ氏はКропива氏が停職処分になったと公に発表し、解雇手続きの準備を指示したと述べた。しかし、後にЦПКへの情報請求に対するОГП公式回答では、停職・解雇命令は「登録されなかった」と確認された。9月8日、ОГП監察総局はКропива氏に関する懲戒審査申立てと停職問題をКДКПに送付し、9月10日にКДКПは懲戒手続きを開始した。17日時点でも、Кропива氏はОГПの職に形式的に留まり、彼の運転手セルヒー・クツィイ氏(同じく被疑者)も解雇されていなかった。18日、代行検察総裁コヴァリスキー氏の命令により国際協力局は再編され、Кропива氏のポストは廃止された。さらに同氏のもう一人の被疑者であるクツィイ氏は18日付けで解雇された。
ウクライナメディアの見方
全ての情報源は国内汚職捜査を扱うウクライナ語メディアで、報道はОГП内部文書、情報請求への公式回答、人事決定に焦点を当て、クラフチェンコ氏公約とОГП文書の矛盾を検察総裁の信頼性問題として強調している。報道はКропива氏に対するКДКП懲戒審査申立て、ОГП内部組織再編、代行検察総裁の要請といった、手続的進展を詳細に報じている。Кропива氏のリヴォフ滞在に関する公務出張の主張はЛьвів地域検察庁とSAP検事の反論とともに懐疑的に報じられている。加えて、報道は政治的余波にも触れており、Кравченко氏の出国報告、大統領による停職命令、議院の大での解任投票を取り上げている。
報道の食い違い
3点の食い違いが確認されている。第一に、Кравченко氏の9月6日「停職にした」発言とОГП公式回答の「停職・解雇命令未登録」の矛盾。第二に、Кропива氏はリヴォフでの公務出張とЛьвів地域検察庁長(姓Мерет)との面会を主張したが、Львів地域検察庁とSAP検事の双方が面会・連絡の存在を否定し、捜査当局はКропива氏が市民パートナーІвахненко氏と休暇で滞在していたと主張した。第三に、9月17日時点ではОГПはクツィイ氏の解雇命令未登録としていたが、9月18日に代行検察総裁命令で解雇されたとの後日報道があった。
背景
「カルタゴ」作戦はNABUとSAPが率いた汚職捜査で、4月9月4日に発表された。6月9月6日、ВАКСはКропива氏に対し2月11月2日まで勾留(代替保釈金120百万フリヴニャ、検察側は200百万フリヴニャを請求)の決定を出した。ウクライナ法では、現職検察官を起訴告知や勾留決定のみで停職・解雇することはできず、停職には刑事手続きにおける捜査判事の決定か、懲戒手続きにおけるКДКП決定が必要となる。クラフチェンコ氏は9月7日に汚職疑惑報道を受けて辞任を表明し、14月9月14日にゼレンスキー大統領により停職処分を受けた。15月9月15日、Верховна Радаは317票で解任を承認し、同日大統領が解雇令に署名した。その後、代行検察総裁コヴァリスキー氏がОГПを率いてКДКПへの迅速対応と省庁再編を進めた。