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ウクライナ国営 Energoatom、新CEOにユーリィ・トチャック氏、CNOにパヴロー・パヴルイシン氏を選出

ウクライナ国営原子力会社 Energoatom の監督理事会は、競争選考の結果、ユーリィ・トチャック氏を最高経営責任者(CEO)に、パヴロー・パウルイシン氏を最高核安全責任者(CNO)に選出した。従来1つだった総支配人職を分割する新しいコーポレート・ガバナンス体制の一環で、正式任命は今後数週間以内に完了する見込み。

要点

  • 監督理事会がトチャック氏をCEO、パヴルイシン氏をCNOに選出
  • 従来1つだった総支配人職をCEOとCNOに分割する新ガバナンスモデルを導入
  • CEO選考には78人が応募、最終的に2名まで絞られた
  • CNO就任にはパヴルイシン氏が個人ライセンスの再取得が必要
  • 7月末時点で理事会の7席中2席のみ就任済み、残り5席は10月末までに選考予定
  • 2025年11月のNABU汚職捜査「Midas」後に任命された新監督理事会が選考を主導
  • Korn Ferryが国際的な候補者探索を支援

なぜ重要か

Energoatom はウクライナの原子力発電所を運営し、国家のエネルギー供給と安全の要である。総支配人職をCEOとCNOに分割することで、最高レベルの核安全責任が一般経営から分離される。2025年11月のNABUによる「Midas」汚職捜査を受けた経営刷新の枠組みで、ガス部門出身の外部CEO候補と長年の原子力業界人CNO候補が国際的な支援を受けた選考で選ばれた。

何が起きたか

Energoatom の監督理事会は2026年9月20日、競争選考を経て、ユーリィ・トチャック氏をCEO、パヴロー・パヴルイシン氏をCNOに選出した。従来1つだった総支配人職を2つに分割する新ガバナンス・モデルに基づき、CEOは事業運営・発展を、CNOは核・放射線安全と原子炉運転に関する独立した専門権限を担う。CEO選考には78人が応募し、最終的に5人のショートリストから2名に絞られた。パヴルイシン氏のCNO就任には、ウクライナの原子力法規に基づく個人ライセンス取得が必要で、Energoatom はコーポレート手続き完了後に申請する。トチャック氏は現在ウクライナ最大のガス生産会社 Ukrgazvydobuvannya の社長。パヴルイシン氏は2012〜2022年にリウネ原子力発電所を率い、2019〜2020年には約4か月間 Energoatom の社長代行を務めた。正式任命は今後数週間以内に法令・規制・社内手続きを経て完了する。7月末時点で理事会の7席中2席のみが埋まっており、財務、法務、人事、事業の各ディレクター選考が10月末までに完了予定。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ側報道は、新監督理事会と国際コンサル会社Korn Ferry の関与、そして5年間の長期契約による会社変革の完遂を強調。2025年11月の「Midas」汚職捜査後の経営「リセット」の文脈で今回の選考を位置づけている。また9月20日夜時点で Energoatom の公式サイトに新指導部人事のリリースが掲載されていない点や、コレッキーシ首相が監督理事会に対し新指導部の迅速な選出を求めていた経緯も報じられた。

報道の食い違い

報道によってCEO選考期間の長さに差があり、約2か月とする記事と、CEO・CNO両役職で計6か月とする記事が併存。CEOのショートリストについても5名とする記事と、総合評価段階に9名が進んだ後に5名に絞られたとする記事が混在している。

背景

Energoatom の経営刷新は、2025年11月のNABU/SAPによる「Midas」(ミンディッチゲート)汚職捜査を受けたもので、約1億米ドル規模の資金流出疑惑が記録された音声の約1000時間分が公開された。主な被疑者には「Kvartal 95」共同所有者のティムール・ミンディチ氏、元エネルギー大臣で現司法大臣のヘルマン・ハルシェンコ氏、元顧問イホール・ミロニuk氏、元副首相オレクシーイ・チルイショフ氏が含まれる。2026年1月に国際経験を持つ独立メンバー4名と政府代表3名で構成される新監督理事会が任命され、経営刷新を主導。2026年7月初めに同理事会とウクライナGTS運営会社の取締役会構成が完了し、7月末に Energoatom の定款が改定された。