ゼレンスキー氏、トランプ大統領との9月20日台の会談を発表 米製対弾道ミサイル供与が主要議題
ウクライナのゼレンスキー大統領は9月8日、米国のトランプ大統領と9月20日台に会談を行うと発表した。主要議題は米製対弾道ミサイルのウクライナへの供与。同日、ウクライナ外務省報道官も両首脳の直接会談が今月下旬に暫定的に合意されていることを確認した。会談の候補地には、9月22日にニューヨークで開幕する国連総会ハイレベル週が含まれる。会談に先立ち、トランプ大統領の特使スティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏は9月5日にモスクワでプーチン大統領と会談し、9月6日にキーウでゼレンスキー氏と会談していた。
要点
- ゼレンスキー氏は9月8日、9月20日台にトランプ氏と会談すると発表
- 主要議題は米製対弾道ミサイルのウクライナへの供与
- ウ外務省報道官ヘオルヒー・ティーヒィ氏が直接会談の暫定合意を確認、国連総会を候補地の一つに挙げる
- 米特使ウィトコフ氏とクシュナー氏は9月5日にモスクワ、9月6日にキーウを訪問
- ゼレンスキー氏はウクライナ独自の対弾道プログラム「フレイヤ」を準備中と表明、米欧の支援に期待
- ゼレンスキー氏はウクライナ・米国・ロシアの三者協議形式への移行を示唆
なぜ重要か
7月28日のホワイトハウス会談以来となる両首脳の直接会談は、米特使によるモスクワ・キーウ訪問を含む活発な外交活動のさなかに設定された。ウクライナにとっての中心課題は、米製の対弾道迎撃ミサイルの確保であり、これはゼレンスキー氏が急性的な不足と表現する問題への対応である。9月7日夜から8日にかけてキーウに対する大規模なロシアの攻撃では、弾道ミサイルの大半が迎撃できなかったことが、この不足を浮き彫りにした。会談は9月22日に開幕する国連総会ハイレベル週と時期が重なり、二国間協議と多国間外交の連動が見込まれる。さらに、ウクライナ・米国・ロシアの三者協議形式への移行が示唆されており、交渉の新たな段階に入る可能性もある。
何が起きたか
ゼレンスキー大統領は9月8日、記者団との会話でトランプ米大統領との会談を9月20日台に期待していると発表し、米製対弾道ミサイルのウクライナへの供与問題を主要議題として提起する意向を表明した。同日、ウクライナ外務省報道官ヘオルヒー・ティーヒィ氏も、両首脳の直接会談が今月下旬に暫定的に合意されていると公式に確認。会談は9月下旬に開催される可能性があり、9月22日に開幕する国連総会ハイレベル週が候補の一つに挙げられた。ティーヒィ氏は、追加の防空能力、「繁栄計画」、安全保証、ドローン取引などが想定される二国間議題として挙げた。会談に先立ち、トランプ氏の特使スティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏は9月5日にモスクワでプーチン大統領と会談した後、9月6日にキーウでゼレンスキー氏と会談。キーウ訪問中には、英国・ドイツ・フランスの安保担当顧問との多国間協議を含む3ラウンドの交渉が行われた。会談に合わせて、ウクライナとロシアは両国の首都に対する3日間の相互攻撃停止で合意していた。ゼレンスキー氏は、ウクライナが独自の対弾道プログラム「フレイヤ」を準備中であり、米国と欧州パートナーの支援に期待していると述べた。また、ウクライナ、米国、ロシアの三者協議形式への移行が進行中であることも示唆した。9月7日夜から8日にかけてのキーウへの大規模な攻撃では、ロシアが約180の空中目標を使用し、ウクライナ防空部隊がその約90%を撃墜したものの、弾道ミサイルの大半は迎撃できなかった。
ウクライナメディアの見方
ウクライナの報道は、発表された会談を、9月7日夜から8日にかけてのキーウ攻撃と、迎撃ミサイル供給の顕著な減少という文脈の中で、米製対弾道迎撃ミサイルの緊急の必要性を中心テーマに据えている。ウクライメディアはウィトコフ氏とクシュナー氏による外交活動を前面に出し、両国の首都に対する攻撃停止の合意を特使訪問の具体的な成果として提示している。また、ウクライナ独自の「フレイヤ」対弾道プログラムを詳述し、ゼレンスキー氏の米国・欧州支援への期待を強調。ウクライナ外務省のブリーフィングに基づく二国間議題項目(防空能力、「繁栄計画」、安全保証、ドローン取引)を広範なパッケージとして報じている。Financial Timesによる300発の Patriot ミサイル供与拒否の報道については、米国の備蓄懸念と中東情勢による制約として位置づけつつ、Crotale防空システムやNASAMS用AIMミサイルといった部分的な供給の確保を並行して追求する姿勢を示している。
海外メディアの見方
ウクライメディア以外では、この会談を報じたのはアゼルバイジャン通信社(APA、英文)1社のみで、同通信社はウクライメディアに見られる詳細な議題設定や迎撃ミサイル不足の枠組みを伴うことなく、二国間会談の準備状況について中立的な報道を行っている。
報道の食い違い
9月8日のキーウ攻撃による人的被害の数字については、ウクライメディア間で食い違いがある。ある報道では死者2名、負傷者10名、別の報道では死者2名、負傷者12名となっている。
背景
トランプ氏の特使スティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏は、トランプ氏の二期目開始後初めてとなるキーウ訪問を含む外交活動を展開。9月5日にモスクワでプーチン氏と会談した後、9月6日にキーウでゼレンスキー氏と会談した。モスクワ・キーウ会談の後、ウィトコフ氏は和平プロセスに「実質的な進展」があったと述べ、追加の三者協議の日程で合意したと発言。クシュナー氏はキーウで、トランプ氏が戦争終結だけでなく長期的な平和の実現も目指していると述べ、冬季までの戦争終結は保証されないものの、米国はその条件整備に取り組んでいると語った。ゼレンスキー氏はウクライナが独自の対弾道プログラム「フレイヤ」を準備中であり、米国と欧州の支援に期待していると述べた。Financial Timesは、トランプ氏がイランとの戦争の可能性に懸念から米国の備蓄を維持するため、ウクライコの300発のパトリオット・ミサイル要請を拒否したと報じた。ウクライコのゼレンスキー氏は、ウクライカが今年は昨年に比べ対弾道迎撃ミサイルの供給を3分の1しか受けておらず、パートナー側が中東紛争を公式理由として挙げていると述べた。パートナー側は複数のクロタール防空システムとNASAMS用AIMミサイルの供与を確定している。