カラスEU外交責任者、米国は1年半にわたりウクライナをプーチン条件で降伏させようとしてきたと非難
EU外交安全保障上級代表のカイア・カヤッカラスは10月20日、訪欧した米国の交渉担当者は1年半にわたってウクライナのヴォロディミル・プーチン大統領の条件で降伏させようとしてきたと批判した。ウクライナの降伏を防んだのは欧州の支援のおかげだとし、2026年2月の和平交渉には欧州が参加すべきだと主張した。同日オスロではトランプ米大統領の特使とゼレンシキー大統領らが参加する和平交渉が予定されていた。
要点
- EU外交責任者カイア・カヤッカラスは10月20日、米交渉陣が1年半にわたりウクライナをプーチン大統領の条件で降伏させようとしていると批判
- ウクライナの降伏を防いだのは欧州の支援のおかげであると述べた
- 2026年2月の和平交渉に向けた「極めて意欲的な計画」をEU外相理事会に提示
- 欧州は交渉の席に着くべきだと主張し、対ロ制裁の緩和は欧州の権限だと訴えた
- 欧州は単に平和が実現するだけでなく、持続的かつ公正な和平のため独自の要求をロシアに突きつけるべきだとの認識を示す
- ゼレンシキー大統領も以前、米国がウクライナにロシアへの降伏を迫っていると非難していた
- 10月20日にオスロでトランプ米大統領の特使、ゼレンシキー大統領、ノルウェーとフィンランドの指導者が参加する交渉が予定されており、英仏独ポーランド、EU、NATOの代表者も出席予定
なぜ重要か
カヤッカラス氏の今回の発言は、ウクライナの戦争をどう終わらせるか、誰が条件を決めるかを巡って欧米同盟内に鮮明な公然亀裂を持ち込むものだ。彼女は通常とは立場を逆転させ、米国ではなく欧州がウクライナの降伏を防いだと公に称賛した。さらに、制裁解除権限に絡めてEUの交渉参加を主張したことは、単なる支援者から交渉当事者への立場移行を示す。最後に、ゼレンシキー氏が既に行ったのと同じ米国批判を重ねたことは、欧州側の批判が孤立した発言ではなく調整された動きであることを示唆している。
何が起きたか
EU外交安全保障上級代表のカイア・カヤッカラスは10月20日、訪欧した米国の交渉陣が1年半にわたってウクライナをプーチン大統領の条件で降伏させようとしてきたと公に非難した。ウクライナの降伏を防んだのは欧州の支援のおかげだと強調し、支援の継続を呼びかけた。同氏は2026年2月の和平交渉に向けた「極めて意欲的な計画」をEU外相理事会に提示。制裁解除が欧州の権限であることを理由に欧州が交渉の席に着くべきだと主張し、欧州は単に平和が実現するだけでなく持続的で公正な和平のため独自の要求をロシアに突きつけるべきだと訴えた。
ウクライナメディアの見方
ウクライナの主要メディアは、カヤッカラス氏が米国を批判し欧州を肯定するこの角度を取り上げた。ウクライナのゼレンシキー大統領は以前、米国がウクライナに対してロシアへの降伏を迫ろうとしていると非難しており、今回の欧州側の批判と重なる。同氏はオスロでの10月20日の交渉に出席予定だった。
背景
トランプ米大統領の特使、ゼレンシキー大統領、ノルウェーとフィンランドの指導者、および英仏独ポーランドの代表者、EU・NATOの担当者が参加する交渉が10月20日にオスロで行われる予定だった。2月の和平交渉計画が示された場であるEU外相理事会で、カヤッカラスはロシア側の関心の一つが制裁解除だと指摘した。