トゥスク首相、ワルシャワ安全保障フォーラムで「ロシアは支配、ウクライナは存続のために戦う」と演説
12日、ワルシャワでカシミール・プウァスキ財団主催のワルシャワ安全保障フォーラムが開催され、ポーランドのドナルド・トゥスク首相が開会セッションに出席した。トゥスク氏はロシアのウクライナ侵攻について「ウクライナは生き残りをかけ、ロシアは支配のために戦っている」と語り、ポーランドはウクライナ支援を抑えようとする圧力に屈する信号を「決して出さない」と宣言した。またNATO欧州司令官アレクサス・グリンケヴィチ上将との会談を経て、ポーランドとNATOが防衛投資を含め複数のシナリオに備えていると述べた。
要点
- フォーラムは12日にワルシャワで開催、主催はカシミール・プウァスキ財団
- トゥスク首相が開会セッションに出席し、ウクライナ支援継続を明言
- トゥスク氏は「ウクライナは生き残りのため、ロシアは支配のために戦っている」と述べた
- ポーランドはウクライナ支援を巡る威圧・萎縮政策に屈するいかなるシグナルも「出すこともなければ出すつもりもない」とした
- トゥスク氏は欧州NATO司令官アレクサス・グリンケヴィチ上将と会談済みと明かした
- グリンケヴィチ氏から聞いた各種シナリオへの備えと決意ぶりは「楽観させる」と発言
- トゥスク氏はクレムリンが1989年以前のロシア支配状態を回復させるため欧州の安全保障体制を破壊しようしていると非難した
なぜ重要か
ポーランド首相が、地域の主要安全保障会議の場でウクライナの支援を無条件に継続する姿勢を再確認した意義は大きい。ロシアの侵攻を「支配 vs 生存」の構図として明確に位置づけ、ウクライナ支援の萎縮を試みる圧力には屈しないと公に宣言した。さらに、NATO欧州司令官との直接会談を踏まえ、ポーランドとNATOが防衛投資を含め複数のシナリオに備えていることを示唆した。
何が起きたか
10月12日(月)、ワルシャワでカシミール・プウァスキ財団主催のワルシャワ安全保障フォーラムが開かれた。ポーランドのドナルド・トゥスク首相は開会セッションに出席し、ロシアのウクライナ侵攻はもはや抽象的な学術テーマではなく具体的な脅威になったと述べた。トゥスク氏はウクライナが「生き残りのため」に戦い、ロシアが「支配のため」に戦っているという構図を示し、ポーランドはウクライナ支援を抑えようとする西側への威圧政策に屈するシグナルを「出すこともなければ出すつもりもない」と明言した。また「裏切り、愚鈍、あるいは金」のためにウクライナの防衛を弱めようとする者は自国に対して反逆していると批判した。さらにトゥスク氏はNATO欧州司令官アレクサス・グリンケヴィチ上将と会談済みであると明らかにし、ポーランドとNATOが防衛投資を含め複数のシナリオに備えていると述べた。同氏はグリンケヴィチ上将のシナリオへの備えと決意について「楽観させる」と発言し、グリンケヴィチ上将はロシアの意図について幻想を持っていないとした。トゥスク氏はクレムリンが1989年以前の支配状態回復のため欧州の安全保障体制の破壊を目指していると非難した。フォーラムではヴォロディミル・ゼレンシキー大統領の参加や、グリンケヴィチ上将による午後遅くの「勝利戦略」発表が予定されていた。
ウクライナメディアの見方
ウクライナ語報道はトゥスク氏の発言のうち、ポーランドとNATOが防衛投資を含めて複数のシナリオに備えているという部分に焦点を当て、これをNATO領域へのロシアの可能的攻撃への警告として強調している。支援継続の誓約よりも、ポーランドとNATO側の備えに重心を置くフレームである。
海外メディアの見方
ポーランド語報道はより広く、トゥスク氏の「ウクライナは生き残りのため、ロシアは支配のために戦う」という構図と、「ウクライナ支援の威圧・萎縮政策には屈しない」という誓約を取り上げている。ウクライナの生存をかけた戦いという本質と、ポーランドの支援路線を堅持する姿勢を前面に出すフレームである。
背景
ワルシャワ安全保障フォーラムはカシミール・プウァスキ財団が主催し、2014年11月の初開催以来毎年開催されている。今回はヴォロディミル・ゼレンシキー・ウクライナ大統領の参加や、NATO欧州司令官アレクサス・グリンケヴィチ上将による「勝利戦略」と題する午後発表が予定されていた。8月29日にはトゥスク氏がNATOのマルク・ルッテ事務総長と東欧の安全保障情勢と露宇戦争について会談したと報告しており、その前にトゥスク氏はロシアがエスカレーションを準備している兆候を見ており、「次の7〜8カ月がウクライナ、ポーランド、そして地域全体の安全保障の決定的局面になる」と示唆していた。