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EU大使らがウクライナとモルドバの新たな2クラスター交渉開始を承認、コスタ欧州理事会議長がゼレンスキー氏にサミット出席を招請

EU加盟国の大使は7日、ウクライナとモルドバに対し、「域内市場」と「競争力と包摂的成長」の2つの新たな加盟交渉クラスターについて交渉姿勢を提示するよう求める招待状送付を承認した。欧州理事会のコスタ議長はゼレンスキー大統領と電話会談を行い、15〜16日のブリュッセルでのEUサミットに同席するよう招いた。一方、欧州委員会拡大担当のマルタ・コス委員は2030年までに2〜3カ国がEUに新規加盟する可能性があると述べ、モンテネグロとアルバニアを最有力候補に挙げた。

要点

  • EU加盟国の大使が7日、ウクライナとモルドバに「域内市場」と「競争力と包摂的成長」の2クラスターに関する交渉姿勢の提示を求める招待状送付を承認
  • コスタ欧州理事会議長はゼレンスキー大統領と電話会談し、15〜16日のブリュッセルのEUサミットに招待
  • ハンガリーは、ハンガリー系少数民族の教育権強化を求めていたクラスター2・3の交渉段階への移行阻止を解除
  • 次段階として12日にEU加盟国が共通交渉姿勢を合意し、13日に2クラスターが正式に開設される可能性
  • これによりウクライナは全6クラスター中、残り2クラスター(クラスター4「グリーンアジェンダと持続可能な連結」、クラスター5「資源、農業結束」)を残すのみ
  • ウクライナのゼレンスキー大統領は、プリルーキ、クレマトルスク、キーフなどへの最近のロシア攻撃で78人が死亡、215人が負傷したと述べた
  • 拡大担当のコス委員は7日、2030年までに2〜3カ国がEUに新規加盟する可能性があると述べ、モンテネグロとアルバニアを最有力と名指し

なぜ重要か

EU加盟交渉で2つのクラスターの開設が承認されれば、ウクライナは6クラスター中4つを開設したことになり、加盟への大きな前進となる。ハンガリーが抱えていた阻止は解除されたが、12日の最高議会における少数民族教育関連法案の採決が引き続き焦点となっている。また、ブリュッセルで15〜16日に開く欧州理事会サミットでは、ウクライコの加盟進捗と拡大戦略が主要議題となる。さらに、一部のEU外交官の間ではウクライナとモルドバの交渉を分離すべきとの議論も浮上しており、ウクライナの加盟見通しが不透明な点も明らかになっている。

何が起きたか

EU加盟国の大使は10月7日、ウクライナとモルドバに対し、「域内市場」「競争力と包摂的成長」の2つの新たな加盟交渉クラスターについて交渉姿勢を提示するよう求める招待状送付を承認した。これに先立ち、ハンガリーはザカルパチアのハンガリー系少数民族の教育権保障の強化を求めて両クラスターの開設を阻止していたが、新政権が条件を付した上で解除に転じた。欧州理事会のコスタ議長は10月8日、ゼレンスキー大統領と電話会談し、15〜16日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議に同席するよう招請。会談ではロシアによる攻撃の激化も議題となり、コスタ氏はロシアに和平への真の意志がないとの見方を示した。次段階として12日にEU加盟国が共通交渉姿勢を合意し、13日に2クラスターが正式開設される可能性がある。

ウクライナメディアの見方

ウクライナの主要メディアは、コスタ議長によるゼレンスキー氏へのサミット招請と2つの新規クラスター交渉の承認を、具体的な外交的進展として大きく報じている。特にハンガリーの阻止解除を重視し、最高議会による12日の少数民族教育関連法案の採決と絡めて、年内に残るクラスターも開設できるとの見方を示している。一方で『Rapporteur』の報道については、ウクライナの欧州統合へのリスクとして警告的に伝える向きが目立つ。

海外メディアの見方

国際的な報道では、同じEU大使による決定とコスタ氏とゼレンスキー氏の電話会談は、手続き上の前進として控えめに伝えられる傾向がある。その代わり、ウクライナとモルドバの加盟交渉を分離すべきとのEU内部の議論や、『Rapporteur』を通じた外交官の発言を前面に出す。拡大担当のコス委員がモンテネグロとアルバニアを念頭に2030年までに2〜3カ国が新規加盟する可能性に触れた点からは、西バルカンとの対比でウクライナの加盟見通しを相対的に低く位置付ける枠組みが読み取れる。

報道の食い違い

報道によってクラスターの開設時期に幅があり、ノーボスチ・ヴェードモスチやラジオ・スヴォボーダは12日にEU加盟国が共通交渉姿勢を合意し、13日に正式開設との日程を示す。ZN.UAは「来週開設される可能性がある」と具体的な日にちを明示しない。加えて、ウクライナとモルドバの交渉を並行して進める点では各報道とも一致するが、ZN.UAやノーボスチ・ヴェードモスチ、ウクルインフォルムは『Rapporteur』の3名のEU外交官の話として、交渉の分離が真剣に議論されていると伝える。このうち1名は「まともな人は誰もウクライナの十年末までの加盟を信じていない」と直接引用されている。

背景

EU加盟交渉は6つのテーマ別クラスターで構成される。ウクライナは6月15日にクラスター1「基礎」、7月14日にクラスター6「対外関係」を既に開設している。ハンガリーはザカルパチアのハンガリー系少数民族の教育権保障の強化を条件にクラスター2・3の開設を阻止していたが、新政権が最高議会による関連法整備を条件に解除に同意した。欧州委員会は10月6日、将来的なEU拡大に備えて制度改革案(拡大前政策レビュー)を採択している。