発生日:9月25日 · 公開:

ヴェネチア委員会、ウクライナ司法選任機関の国際専門家参加を維持する法律案を支持

欧州評議会のヴェネチア委員会は、ウクライナの最高資格裁判官委員会(VKKS)と最高司法会議の構成員選任手続きに関する法案について、国際専門家の参加維持を支持しつつ具体的な勧告を含む結論を発表した。2027年に予定されるVKKSのほぼ全面刷新を念頭に、法案の修正点を指摘している。

要点

  • ヴェネチア委員会と欧州評議会人権・法治総局が共同で結論を発表した
  • 2026年7月10日に当時の欧州・ユーロアトランティック統合担当副首相タラス・カチカ氏が緊急見解を要請
  • 委員会は2027年のVKKSほぼ全面刷新を歓迎した
  • 国際参加はウクライナの主権を侵害しないとの見解を明記
  • 国際枠が埋まらない場合の配分規定を批判し、期間の延長または中立的参加者の導入を勧告
  • ウクライナのEU加盟優先改革リストの柱の一つで、250〜300百万ユーロのUkraine Facility資金と連動している

なぜ重要か

本結論は、ウクライナのEU加盟優先課題である司法選任機関の改革に関わるものだ。選任委員会における国際専門家の維持はEU関連改革ベンチマークや資金条件と結びついており、2027年に予定されるVKKSのほぼ全面刷新に向け法的枠組みの整備が急がれる。

何が起きたか

欧州評議会のヴェネチア委員会と人権・法治総局は、ウクライナの最高資格裁判官委員会(VKKS)と最高司法会議の構成員選任手続きに関する法案について結論を発表した。委員会は2027年に計画されているVKKSのほぼ全面刷新を歓迎し、国際参加がウクライナの主権を損なわないと明記した。一方で、品行に関する議決ルールや委員自動任命ルール、最高司法会議構成員選任結果発表までの6ヶ月期限、議員総会・会議の招集期限、書類提出チャネルの拡大を支持。一方で、1名の国際候補者へのウクライナ国籍要件には反対し、推薦団体の裁量に委ねるよう勧告。また、国際機関が期限内に候補者を提出しない場合の国際枠をウクライナ機関に移管する規定を批判し、期間の延長または国際性を保つ中立的・倫理的主体への参加を求めた。さらに、選任委員の要件・兼職禁止、相反利益・交代・早期解職の根拠と手続きを法律に明記するよう勧告し、裁判所、法律専門家、学界、市民社会を含む透明で包摂的な対話で法案を仕上げていくよう呼びかけた。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ側メディア2社はいずれも、ヴェネチア委員会の結論を好意的に報じている。法案目的の承認と支持、国際専門家の継続的役割の正当化、そしてこれがEU加盟路線に沿ったものであることを強調する枠組みを取っている。

背景

緊急見解の要請は2026年7月10日に、当時の欧州・ユーロアトランティック統合担当副首相タラス・カチカ氏によって提出された。VKKS選任委員会への国際専門家参加の拡大は、いわゆる「カチカ=コス計画」におけるEU加盟に向けた汚職対策・法治分野の10優先改革の一つに含まれていた。また8月末には、大統領が最高汚職防止裁判所に裁判官11名とその控訴部に裁判官5名を任命しており、これらはEUのUkraine Facility program下で推定2億5千万〜3億ユーロの資金放出と連動している。