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ドイツが欧州でのPAC-3生産を米国に要請、米国はウクライナ向けライセンス未決定

ドイツは欧州でのPAC-3迎撃ミサイルの生産を米国に認めるよう求め、ピストリアス国防相とヘグセス米国防長官が共同生産に関する意向声明に署名した。一方、米国務省はウクライナへのPatriot製造ライセンスについて最終決定はまだ下されていないと述べ、トランプ大統領が繰り返し示した前向きな姿勢とは食い違いを見せている。

要点

  • ドイツ国防省が欧州でのPAC-3迎撃ミサイルの生産許可を米国に要請
  • ピストリアス国防相が前週にヘグセス米国防長官と会談し、米製兵器の欧州共同生産に関する意向声明に署名
  • PAC-3は同声明の対象に含まれるが、追加交渉が必要
  • ドイツはまた、射程の長いトマホーク巡航ミサイルのライセンス生産も求めていると表明
  • EU加盟国は900億ユーロのEU融資枠の一部として、ウクライナ向けに32億ユーロ相当の米製Patriot迎撃ミサイル購入に合意
  • 米国務省は、ウクライナのPatriot製造ライセンスについて最終決定はまだ出ていないと述べた
  • トランプ大統領は7月末と9月14日の2度にわたり、ウクライナのPatriot製造ライセンス供与に前向きと発言
  • ゼレンスキー大統領はトランプ氏がPatriotライセンス供与に前向きだと述べたと述べた
  • 米国務省のイアン・ベイツン氏は「トランプ氏は『それが行われる』とは言っていない」と発言

なぜ重要か

Patriotの迎撃ミサイルはロシアのミサイル・ドローン攻撃に対するウクライナ防空の要であり、その生産・供給の拡大は冬場の防衛に直結する。欧州での製造が認められれば供給制約の緩和につながる一方、ウクライナのライセンス問題はトランプ氏の公的な発言と米国務省の公式姿勢との食い違いを浮き彫りにしている。

何が起きたか

ドイツはPAC-3迎撃ミサイルを欧州で生産できるよう米国に呼びかけ、ピストリアス国防相が前週のヘグセス米国防長官との会談でその必要性を提起した。両氏は米製兵器の欧州共同生産に関する意向声明に署名しており、PAC-3はその対象に広く含まれるが、追加交渉が必要とされる。ドイツは同時に、トマホーク長距離巡航ミサイルのドイツ国内でのライセンス生産も求めている。

一方、ウクライナのPatriot製造ライセンス問題について米国務省は最終判断はまだ出ていないと表明し、ベイツン氏は「トランプ氏は『それが行われる』とは言っていない」と発言した。これに対しゼレンスキー氏はトランプ氏との会談後にトランプ氏が前向きだと受け止めていると述べた。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ側の報道は、冬を前にしたPatriot迎撃ミサイルの必要性や、ゼレンスキー氏とトランプ氏の会談をどう読むかに重点を置いている。また、今年の弾道防衛用ミサイルの受領量が昨年の3分の1程度にとどまり、パートナー側が中東での戦闘行動を公式理由として挙げていることを強調している。

報道の食い違い

トランプ大統領は7月末のNATO首脳会議と9月14日の2度にわたり、ウクライナのPatriot製造ライセンス供与に前向きと公に発言したが、米国務省は最終決定は出ていないと繰り返し述べた。ゼレンスキー氏はトランプ氏が前向きだと受け止めていると語り、トランプ氏自身も「そうなる」と保証したと述べたが、ベイツン米国務省報道官は「トランプ氏は『それが行われる』とは言っていない」と語り、外交交渉が続いていると主張した。

背景

7月のNATOアンカラ首脳会議でトランプ氏はウクライナへのPatriot製造ライセンス供与を発表したが、その後一旦は翻意したように見えた。7月末には中東での米国の必要性などを理由に、ウクライナが追加のPatriot迎撃ミサイル数百発を求めた要請も拒否されたと報じられた。ウクライナでのPatriot生産開始には1年から1年半かかるとみられている。技術流出懸念への対応として、ウクライナが部品を製造しドイツで組み立てる案が妥協案として検討されていると報じられた。