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プーチン氏、Auchan・Nestlé・レロイ・メリンのロシア資産を接収する大統領令に署名

ウラジーミル・プーチン露大統領は9月17日付の大統領令で、フランス系小売Auchan、スイス系Nestlé、旧レロイ・メリンのロシア資産を、2024年10月にモスクワで登記されたばかりの株式会社「L.E.V. Management」に移管するとした。同社はそれまで営業活動を行っておらず、実質的保有者の情報開示もない。接収資産の取引は露国防省系のプロムスビャジバンクに委託される。

要点

  • プーチン氏が9月17日付でAuchan、Nestlé、旧Leroy Merlin網のロシア資産の国有化に関する大統領令に署名
  • 資産は2024年10月にモスクワで登記された株式会社「L.E.V. Management」に強制移管、同社の実質的保有者は未開示
  • 同社はFM Logistics、Bati Logistics、旧Leroy Merlin網の法人LLC「Le Monlid」の資産も管理下に置く
  • Auchanは2002年からロシアで営業し、100都市に230店舗を展開、Nestléは1994年から6つの主要生産拠点を保有
  • Leroy Merlinは2023年12月にロシア法人LLC「Le Monlid」の99.99%をUAEのScenari Holding LPに売却し、「Lemana PRO」にリブランドしていた
  • Kremlinは「非友好国」に属する企業である点を決定の理由として挙げた
  • 接収資産の取引は露国防省向けのプロムスビャジバンクに委託される

なぜ重要か

今回の大統領令は、ロシア国内で営業を継続してきた、あるいはUAE法人に名義変更しただけの西側主要企業(仏Auchan・スイスNestlé・仏Leroy Merlin系)の資産を強制接収するものであり、ロシアが西側の経済的圧力や資産凍結に対抗して外国資産を組織的に接収する姿勢を一層明確にした。受け皿となったL.E.V. Managementは設立から1年余りで営業実績がなく実質的保有者不明であり、国防省系銀行が取引を担う構図と合わせて、接収資産の軍需・戦費への転用懸念が示される。

何が起きたか

ウラジーミル・プーチン露大統領は9月17日付の大統領令に署名し、ロシア国内のAuchan、Nestlé、旧Leroy Merlin網(旧Lemana PRO)の資産を、2024年10月にモスクワで登記されたばかりの株式会社「L.E.V. Management」の管理下に強制移管した。L.E.V. Managementは登記以来一切の営業活動を行わず、実質的保有者の情報開示もない。同社は物流大手FM Logistics、Bati Logistics、ならびに旧Leroy Merlin網のロシア法人LLC「Le Monlid」の資産管理も委ねられた。Kremlinは決定の理由として、これらの企業が「非友好国」に属していることを挙げた。接収資産のすべての取引は、露国防省を主要顧客とするプロムスビャジバンクが取り扱うとされる。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ側報道は一様に今回の措置を、外国企業のロシア資産の押収・国有化と表現している。論点は、L.E.V. Managementの法人としての新しさ、登記以降の営業実績の欠如、実質的保有者の不透明さに集中しており、創設されたばかりの不透明な受け皿に西側主要資産が移管される構図が強調されている。2024年5月の在米米国資産報復利用の大統領令や、2025年秋に評価期間を10日に短縮して外国企業の国有化手続きを加速した大統領令など、一連の報復措置の延長線上に今回の決定を位置付ける文脈が取られている。

背景

Leroy Merlinは2023年12月、ロシア法人LLC「Le Monlid」の99.99%をUAEのScenari Holding LPに売却し、フランス系Adeo社は形式上0.007%の株式のみを保持。ロシア国内では「Lemana PRO」にリブランドし、112店舗と11か所のダークストアを運営していた。Auchanのロシア部門LLC「Ashan」は仏Sogepar社がほぼ全株を保有し、2022年以降は自律運営への移行を表明しつつも撤退はしていなかった。Nestléは1994年からロシアで操業し、6つの主要生産拠点を保有。2021年のロシア国内売上は合計約300億ルーブルにのぼるが、ウクライナへの全面侵攻後は財務データを非公開としている。