ゼレンシキー氏、ハンガリー首相と初会談 穀物通過に前向き姿勢
ブリュッセルでのEUサミットに合わせ、ウクライナのゼレンシキー大統領はポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーの4か国に対し、領土を通じたウクライナの穀物通過を要請した。ハンガリーのマジャル首相は、ハンガリー国内が通過目的のみであるなら障害はないと述べ、前向きな姿勢を示した。ゼレンシキー氏は16日、ハンガリー首相との初の公式会合を行い、約15分間に及んだ。
要点
- ゼレンシキー大統領はEUサミットの本会議で、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーに穀物通過を要請
- ハンガリーのマジャル首相は、通過目的のみなら障害はないとRTLに述べた
- 16日、両首脳は側近や随行者を同席させずに初の公式会談を実施、約15分間継続
- ゼレンシキー氏は会談で、封印した鉄道輸送による西欧向け corn 輸出を提案
- 両国は大臣レベルの協議継続と、ザカルパッチャ州での学校・病院再建を含む共同プロジェクトの検討で合意
- ゼレンシキー氏は黒海経由の穀物輸送は現状不可能と説明
なぜ重要か
ゼレンシキー氏とハンガリー首相による初の公式二国間会談は、両国関係の転換点となり得る。ハンガリーが通過目的での穀物輸送に前向き姿勢を示したことで、黒海航路が不安定化する中、ウクライナの農産物輸出にとって代替ルートの確保につながる可能性がある。
何が起きたか
ブリュッセルでのEUサミットに合わせ、ウクライナのゼレンシキー大統領は本会議でポーランド、ルーマニア、スロバキア、ハンガリーに対し、ウクライナの穀物を自国領土を通じて通過させるよう要請した。これに先立つ16日、ゼレンシキー氏とハンガリーのマジャル首相は、同サミットの場を利用して初の公式会談を行った。側近や随行者は同席せず、会談は約15分間続いた。会談の中でゼレンシキー氏は、封印した鉄道による西欧向けの corn 輸送を提案した。会談後、マジャル首相は両国の利益のため政治・経済関係を新たな基盤に置く意向を示し、双方は大臣レベルでの協議継続と、ザカルパッチャ州における学校・病院の再建を含む共同プロジェクトの検討で合意した。ゼレンシキー氏は黒海経由の穀物輸送は現状では不可能とサミット本会議で説明しており、ロシアによる海上物流への攻撃激化が背景にある。
背景
EUのトウモロコシ生産量は過去約20年で最低水準と予測されており、フランスやハンガリーの農家が高温と干ばつで大きな被害を受けた。一方、ウクライナでは2022年にトルコ仲介でロシアと黒海経由の安全な穀物輸送に関する合意に達していたが、ロシアによる海上物流への攻撃が激化し、海上輸送のリスクが増している。10月中旬時点で、ウクライナの農家は秋冬作の作付予定面積の約65%を作付け済み。マジャル氏は3〜4年前には機能していた穀物通過の仕組みがその後機能しなくなったと指摘した。