米国がウクライナのStarshield衛星通信を制限、ホワイトハウスが命令か
ホワイトハウスが米国防総省に対し、ウクライナの軍用Starshield衛星通信システムの運用を制限するよう指示したと、Reutersが米国関係者2人と西欧関係者1人の話として報じた。高速移動する端末で接続が失われ、ウクライナのドローン作戦に支障が出た。15日には一部復旧が発表されたが、160km/hを超えると再び切断される制限が残り、ホワイトハウスは技術的障害と説明して関与を否定。
要点
- Reutersによると、Starshieldの運用制限命令はホワイトハウスから国防総省に出された
- 制限は10月14日深夜に予告なく発動され、高速移動時に端末が接続を失い、ウクライナのドローン誘導・迎撃・兵站に影響が出た
- 15日時点でUkrマイ供述省国防省は160km/h以下での運用復旧を発表
- 米国高官は「大統領がそのような要請を行ったことはない」と述べてトランプ氏の直接命令を否定、ホワイトハウスも他省庁関係者の関与を明かさず
- ゼレンスキー大統領は制限を「大きな間違い」と非難か非で Musk氏に直接呼びかけた
- 制限はトランプ氏がウクライナのロシア石油施設への攻撃停止を求める圧力と並行して発生
- 共和党トム・アイゼンス上院議員は国防総省監察官への調査開始を表明
なぜ重要か
Starshieldはウクライナのドローン誘導、 Shahedを迎撃する迎撃機、 兵站・偵察任務を支える通信の要であり、速度制限はこれらの任務を直接阻害する。制限命令がホワイトハウスから出されたと報じられる一方、米国高官はトランプ氏個人の命令を否定し、ホワイトハウスも他省庁関係者の関与を明かさないため、責任の所在は不透明なままである。
何が起きたか
10月14日深夜、SpaceXがウクライナのStarshield端末に対し、速度が一定を超えると接続を失う制限を予告なく導入した。Reutersは米国当局者2人と西欧当局者1人の情報として、この制限命令がホワイトハウスから国防総省に出されたと伝えた。制限はウクライナのドローン誘導、Shahed型無人機への迎撃、占領地域への打撃作戦、兵站・偵察・リレー任務に支障を出し、10月14日早朝には複数の軍事任務が中断された。翌15日、ウクライナ国防省は160km/h以下での運用復旧を発表し、米国、SpaceX、北約パートナーに説明を求めていると表明。一方、ホワイトハウスは事件への関与を否定し「技術的障害」と説明。米国高官は「大統領はそうした要請を行っていない」と語りトランプ氏個人の命令を否定したが、ホワイトハウスは他の政権関係者が指示を出した可能性について回答しなかった。ゼレンスキー大統領は制限を「大きな間違い」と非難しマスク氏に直接訴えた。共和党トマス・ティス上院議員は国防総省監察官への調査開始を発表した。
報道の食い違い
情報源は制限の決定主体について意見が分かれている。Reutersがホワイトハウスからの命令と報じる一方、ホワイトハウスは「技術的障害」と説明して関与を否定し、SpaceXが一方的に制限を導入したと述べるウクライナ側もある。米国高官はトランプ大統領個人の命令を否定したが、ホワイトハウスは他省庁関係者の関与について回答を避けている。端末の速度しきい値については、160km/hで接続が失われるとする情報源が多いが、ウクライナの国防省筋は110〜120km/hで既に問題が発生する場合があると指摘している。
背景
StarshieldはSpaceXが政府・国家安全保障顧客向けに開発したStarlinkの軍用バージョンで、米国防総省が最大の顧客である。マスク氏はStarshieldシステムが米国政府所有・米国政府の制御下にあると公に述べており、制限は米国軍または大統領が設定すると説明している。今回の制限は米中間選挙を約1週間後に控え、エネルギー価格高騰で苦境に立つ共和党への影響を懸念するトランプ氏が、ウクライナに対しロシア石油精製所への攻撃停止を圧力を強めていた最中に発生した。