公開: · 更新:

ロシアがキーウのエネルギー施設を攻撃、各地で停電と断水

10月11日、ロシア軍によるドローンとミサイル攻撃がキーウのエネルギー施設を直撃し、複数の区で緊急停電が発生した。高圧送電線が損傷し、市内全域で水圧が低下。クリチコ市長とゼレンシキー大統領が被害状況を発表した。

要点

  • 10月11日、ロシア軍がキーウのエネルギー施設を攻撃した
  • DTEKによると、オボロンシキー、ポディルシキー、シェフチェンキウシキー、デスニャンスィキ各区の一部で緊急停電が発生(一部報道ではドニプロフスキー区を含め5区)
  • クリチコ市長は高圧送電線が損傷したと発表、市内の水圧が左右両岸で低下
  • ウクルネールゴは発電所への攻撃を確認、復旧作業を実施中
  • ゼレンシキー大統領はトランプ氏のエネルギー停戦発表後に「シャヘド」がキーウの発電所を直撃したと述べ、ハルキウではTEC-5も攻撃されたと主張
  • エネルギー各社は電力網への負荷軽減のため、電力を持つ住民に強力な電気機器の使用を控えるよう要請
  • ホローシウシキー区ではドローンの残骸がアパート近くの緑地に落下、被害や死傷者はなしと報告
  • 10月8日と10日にもキーウ近郊のエネルギー施設が攻撃されており、首都の電力インフラへの攻撃が継続している

なぜ重要か

キーウ市民のエネルギーインフラを直撃したこの攻撃は、電力・水道・電気輸送に影響を及ぼし、住民生活への直接的な被害となった。エネルギー各社は電力網の安定化のため、住民に電力使用の抑制を要請せざるを得なかった。ゼレンシキー大統領はトランプ米大統領が同日発表したエネルギー停戦と照らし合わせて攻撃を批判しており、停戦合意の実効性に関する疑問も提起している。8日と10日に続く攻撃であり、首都の電力インフラを狙ったパターンが続いている。

何が起きたか

10月11日日曜日、ロシア軍はドローンとミサイルを用いてキーウのエネルギー施設を攻撃した。DTEKの報告によれば、オボロンシキー、ポディルシキー、シェフチェンキウシキー、デスニャンスィキの各区の一部で緊急停電が発生し、ウクルネールゴも市内の複数区で大規模停電が発生したことを確認した(一部報道ではドニプロフスキー区を加えた5区とされている)。クリチコ市長は高圧送電線が損傷したと発表し、これにより市内右岸・左岸両方で水圧が低下した。エネルギー各社とウクルネールゴは復旧作業を進めるとともに、電力を持つ住民には強力な電気機器の使用を控えて電力網の負荷を軽減するよう呼びかけた。市内の電気輸送はデスニャンスィキ、オボロンシキー、ポディルシキー、シェフチェンキウシキーの各区の一部で一時停止した。ホローシウシキー区ではドローンの残骸がアパート近くの緑地に落下したが、予備的な情報では被害や死傷者は報告されていない。

報道の食い違い

情報源によって影響を受けた区の数が異なる。DTEKの初期報告ではオボロンシキー、ポディルシキー、シェフチェンキウシキー、デスニャンスィキの4区としていたが、その後の報道や一部メディアはドニプロフスキー区も加えて5区としていた(Інтерфакс-Україна、Укрінформ、ЛІГА.net LB.ua、Суспільне Новини、НВ、LIGA.net)。また、攻撃された具体的なエネルギー施設についても、「Povitryana Rozvidka」Telegramチャンネルがキーウ左岸のCHP-6(TEC-6)を「シャヘド」が直撃したと報じたのに対し、ウクルネールゴとDTEKの公式発表は攻撃された施設を明示していない(НВ、ZN.UA、Радіо Свобода)。

背景

DTEKとウクルネールゴは、ウクライナの主要なエネルギー企業であり、今回の停電情報の情報源となっている。10月11日の朝早くにもキーウとキーウ州で緊急停電が導入されていたが、午前11時頃には計画的な時間別停電スケジュールに戻されていた。10月8日にはエネルギー省が、キーウにとって重要なエネルギー施設がロシアの攻撃を受けたと報告しており、10月10日にはロシアの砲撃によりキーウの地下鉄が一時停止し、断水も発生していた。「Povitryana Rozvidka」Telegramチャンネルは、キーウ左岸のCHP-6(TEC-6)への「シャヘド」ドローン攻撃を報じたが、ウクルネールゴとDTEKの公式発表は攻撃された施設を特定していない。