公開: · 更新:

キーウで非常停電と右岸の水道圧低下、地下鉄も一時運転停止

2026年10月8日朝、ロシアの攻撃で高圧送電設備が損傷し、キーウとキーウ州の一部に非常停電が適用された。電圧低下により右岸のホルosiiv、シクティノ、ソロマニ、シェヴチェンコ各地区で水道圧が低下し、夕方には地下鉄の運転とエスカレーターが再び停止。市内交通にも大幅な遅延が出た。

要点

  • 10月8日朝、Ukrenergoの指示でキーウとキーウ州の一部に非常停電が適用され、定期停電スケジュールは停止された
  • 右岸のHolosiivskyi、Sviatoshynskyi、Solomianskyi、Shevchenkivskyi各地区で電圧低下により水道圧が低下、11時4分には水道施設への送電が復旧
  • 同日夕方の約18時20分に地下鉄の運転が一時停止、約19時25分には全線で運転再開(間隔は赤線約10分、青線約5分、緑線約10分)
  • 路面電車・トロリーバスも広範囲で遅延、トロリーバス路線14、15、38、43、50などが影響を受け、Borshchahivka快速トラム線はバスで代替運行
  • Donetsk、Kharkiv、Sumy、Zaporizhzhiaの各州で新たな停電が発生、Ukrenergoは11:00〜15:00に電力使用をシフトし、17:00〜22:00の同時使用を避けるよう呼びかけ

なぜ重要か

高圧送電網へのロシアの攻撃が、キーウにおける停電・水道圧低下・地下鉄停止・路面公共交通機関の混乱へと連鎖的に波及する仕組みを示している。同時に、DTEK、Ukrenergo、Kyivvodokanal、KMDAが時間単位で順次情報を発信し、数時間以内に水道と電力を復旧させて evening の新たな混乱に備えるという、ウクライナの緊急対応システムの速度と到達範囲を示すものでもある。

何が起きたか

2026年10月8日の朝、ロシアの攻撃により地域間送電を担う高圧送電設備が損傷し、キーウ市とキーウ州のBuchanskyi、Brovarskyi、Vyshhorodskyi、Boryspilskyiの各地区に非常停電が適用された。キーウのDTEKが約9時30分にこの非常停電を発表した。これに伴い電圧が低下し、市内右岸のHolosiivskyi、Sviatoshynskyi、Solomianskyi、Shevchenkivskyiの各地区で水道圧が低下し、一部の建物では一時的な断水の恐れがあるとされた。11時4分には水道施設への送電が復旧し圧力は徐々に回復したが、12時50分には再び停電が発生し、約13時50分に解消された。同日夕方18時20分頃には再び外部電源からの電圧低下で地下鉄の運転とエスカレーターが停止し、約19時25分には全線で運転が再開された(赤線約10分間隔、青線約5分、緑線約10分)。路面電車とトロリーバスも大幅に遅延し、Borshchahivka快速トラム線はバスで代替運行された。国全体では、Donetsk、Kharkiv、Sumy、Zaporizhzhiaの各州で新たな停電が発生し、Ukrenergoは11:00〜15:00の太陽光発電時間帯への電力使用シフトと、17:00〜22:00の複数機器同時使用の回避を呼びかけた。非常停電は約17時40分に解除され、キーウは定期の時間帯別停電に戻った。

報道の食い違い

出典により、10月8日朝の新たな停電の対象地域の範囲が若干異なる。Укрінформなど複数の報道はDonetsk、Kharkiv、Sumy、Zaporizhzhiaの4州を挙げているが、別のUkrenergo情報としてPoltava、Chernihiv、Kharkiv、Vinnytsia、Khersonの各州も停電の対象になったとする記載もあり、対象地域のリストが完全には一致していない。

背景

DTEKはキーウの停電情報を伝える民間電力会社であり、Ukrenergoは非常切断を命令する国営送電事業者である。キーウの水道供給は電力で動くポンプ場に依存しており、電圧が低下するとネットワークの一部の水圧が落ちる構造になっている。9月30日夜のロシアによるエネルギーインフラへの大規模複合攻撃により大規模な障害が発生したが、その後10月6日までは停電制限はほぼなかった。10月7日にZelenskyy大統領がエネルギーセクターを標的と述べた新たな大規模攻撃があり、これを受けて10月8日の非常停電につながった。