ドイツ、ロシア領事館の閉鎖を発表──欧州各国がロシア外交官を一斉召還
ドイツはライプツィヒ空港でドローンを使った妨害工作を試みたとしてロシアを公式に非難し、ボンのロシア総領事館とベルリンの「ロシアハウス」を閉鎖すると発表した。これを受け、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、英国、欧州連合を含む少なくとも8つの欧州諸国・機関がロシアの外交代表を召喚し、抗議の意を伝えた。
要点
- ドイツはライプツィヒ空港で爆発物を搭載したドローンが発見された事件について、ロシアによる妨害工作の約1か月後に公式に非難した
- ドイツのヴァーデプール外相は8月1日(原文ママ、9月1日発表)に対抗措置としてボンにあるロシア総領事館とベルリンの「ロシアハウス」を閉鎖すると発表した
- ポーランドのシロンスキ外相はワイル三角外相会談(独仏波)の共同記者会見でドイツの決定を支持すると表明し、ロシア大使を召喚した
- リトアニア、ラトビア、エストニア、英国、EU、フランス、ベルギー、オランダもロシア外交官を召還した
- エストニアのツァフクナ外相はロシアの目的は不確実性を生み、西側の団結を弱め、ウクライナ支援から注意をそらすことだと述べた
- シロンスキ外相はロシアの行動を「ハイブリッド戦争」ではなく「国家テロ」と表現した
なぜ重要か
これはドイツ国内で起きたと疑われるロシアの妨害工作に対する欧州全体での協調的な外交的対応であり、少なくとも8つの欧州諸国・機関がロシアの外交代表を召喚する異例の事態となった。ドイツはボンにあるロシア総領事館とベルリンの「ロシアハウス」の閉鎖という具体的な懲罰措置を取り、ポーランドやエストニアの高官がロシアの行動を「国家テロ」と公に位置づけたことは、欧州の対ロ強硬姿勢が一段と進んだことを示している。
何が起きたか
ドイツはライプツィヒ空港で約1か月前に爆発物を搭載したドローンが発見された事件について、ロシアによる妨害工作を試みたものとして公式に非難した。ドイツのヴァーデプール外相はこれへの対応として、ボンのロシア総領事館とベルリンの「ロシアハウス」を閉鎖すると発表した。ポーランドのシロンスキ外相はワイル(ヴァイマル)で開催されたワイル三角(独仏波)外相会談の場でこの決定を支持すると表明し、ロシアによるものを「国家テロ」と明確に呼んだ。これに続き、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、英国、EU、フランス、ベルギー、オランダもロシア大使館や代表部の外交官を召喚し、抗議の意を伝達した。リトアニアはライプツィヒ事件に加え、9月1日のキーイフ(キーウ)を含む地域への攻撃に関する抗議文も手交した。ラトビアは9月2日に、エストニアもロシアの臨時代理大使を召喚している。
ウクライナメディアの見方
ウクライナ語報道は、欧州各国による広範な外交的動員を前面に押し出し、ポーランド、リトアニア、ラトビア、エストニア、英国、フランス、ベルギー、オランダ、欧州連合がロシアの外交官を召喚した点を強調した。また、ポーランドとエストニアの当局者がロシアの行動を「国家テロ」であり欧州と世界の安全保障上の脅威と位置づけたレトリックを取り上げ、より厳しい措置の正当化根拠として提示。さらに、9月1日のキーウ(キーイフ)への攻撃などウクライナ市民への攻撃とライプツィヒの妨害工作を明確に関連づけ、欧州の対応がウクライナに対する戦争全体の文脈に位置づけられるものとした。
報道の食い違い
ポーランドのトゥスク首相は8月30日のスカルジスコ・カミェンナにあるドローン製造企業の火災をサボタージュと明確に位置づけたが、同日のルブリンでの火災については意図的な放火である可能性を完全に排除していない。この2つの事件の間で、ロシアによる意図的な行動の確証レベルに差がある。
背景
ポーランドのトゥスク首相は8月30日にスカルジスコ・カミェンナのドローン製造企業で起きた火災についてサボタージュであると述べており、同日のルブリンでの火災については意図的な放火の可能性がまだ除外されていない。リトアニアによる抗議文は、ライプツィヒ事件と、リトアニア側情報によれば市民12人が死亡した9月1日のキーウ(キーイフ)および同地域へのロシアの攻撃を関連づけた。シロンスキ外相は、ロシアがポーランドとの二国間協力を断念し、ウクライナの屈服を試みる方向に転じたと述べた。