サンクトペテルブルクとレニングラード州を大規模ドローン攻撃、オゾン物流センターや石油ターミナルなど複数インフラが被害
10月18日の夜間、ドローンがサンクトペテルブルクとレニングラード州を大規模に攻撃し、ロシアの主要マーケットプレイス「オゾン」の物流センター、ペテルブルグ石油ターミナル、SNS「VKontakte」のデータセンター、幹線道路の橋などが被害を受けた。オゾンは従業員の避難完了と死傷者なしを発表。ロシア当局はレニングラード州に100機以上のドローンが飛来したと発表し、ドロゴデンコ知事は約2万人が停電したと述べた。
要点
- 10月18日深夜、ロシアのマーケットプレイス「オゾン」がサンクトペテルブルクの物流センターへのドローン攻撃を報告し、従業員は避難、死傷者なしと発表
- 同日夜、ペテルブルグ石油ターミナルで火災が発生し、ベグロフ市長が攻撃を認め、市内4区で民間インフラの火災が発生したと発表
- レニングラード州ノヴォセルギエフカのVK(VKontakte)データセンターと隣接する「ヴォストーチナヤ」変電所が攻撃され、約2万人が停電(VKはサービスは通常稼働と発表)
- コロベルヌィ運河に架かる斜張橋(ZSD有料道路の一部、622メートル、8車線)がドローン攻撃を受け、被害の程度は確認中
- ロシア当局はレニングラード州に100機以上、一部の当局発表で144機のドローンが飛来したと発表、ドロゴデンコ知事は126機撃墜と主張
- ペテルブルグ石油ターミナルはバルト地域最大級の石油製品積み替え拠点で、貯蔵容量44万1千立方メートル以上、処理能力は年間10〜12百万トン
- オゾンは攻撃対象となった物流センターの商品を販売停止にし、他拠点で代替できない注文はキャンセルすると発表
なぜ重要か
今回の攻撃はロシアの主要eコマース物流拠点の機能を一時的に破壊し、「VKontakte」のような広く利用されるサービスにも影響を及ぼした。石油ターミナル、VKデータセンター、変電所、高速道路の橋梁といった複数の重要インフラが単一の夜間作戦で攻撃された点は、ウクライナ側の長距離ドローン能力の継続的な拡大を示す。今回で2件目となるオゾン物流倉庫への攻撃であり、同社の物流ネットワーク全体に打撃を与えている。
何が起きたか
10月18日の深夜から未明にかけて、100機以上のドローンがサンクトペテルブルクとレニングラード州を攻撃した。標的となったのは、サンクトペテルブルクのオゾン物流センター(倉庫面積は約51,500平方メートルとされる。同社は商品を販売停止にし、他拠点で代替できない注文をキャンセルすると発表)、ペテルブルグ石油ターミナル(貯蔵容量44万1千立方メートル以上、処理能力は年間10〜12百万トンで、貯蔵タンク30基以上を擁するバルト地域最大級の施設で火災が発生)、レニングラード州ノヴォセルギエフカのVK(VKontakte)データセンターおよび隣接する330kV「ヴォストーチナヤ」変電所、コロベルヌィ運河に架かる斜張橋(ZSD有料道路南側高架部の一部、全長約620〜622メートル、8車線)。
ロシア当局は、攻撃が100機以上のドローンによるものだったと発表。ベグロフ・サンクトペテルブルク市長は、市内のネフスキー、クラスノセルスキー、クラスノグヴァルデイスキー、モスコフスキーの各区および石油ターミナルで火災が発生したことを認めた。ドロゴデンコ・レニングラード州知事は、126機を撃墜したと主張し、約2万人が停電する非常事態が発生したと述べた。一部の当局発表では、144機が撃墜されたとも報じられた。
また、ペテルブルグ北のクラスノグヴァルデイスキー区ではストロムキ石油貯蔵基地(全容量3,900立方メートル)およびルチー石油基地(「ロスネフチ」関連施設、容量114,000立方メートルとされるが、別の情報では73,900立方メートルとの記述もあり、資料により記述が異なる)で火災が発生したとの報告や、ストロルナ村の「ドヴァルツォヴィ・ファサード」住宅団地付近、ヴェセボロツク(サンクトペテルブルクから約20キロ)の集合住宅、クドロヴォでの爆発、住民がドローン警戒警報を十分に受けなかったといった報告もある。VKontakteのユーザーはサービス障害を訴えたが、同社は正常に稼働していると述べた。サンクトペテルブルクのプルコヴォ空港は安全上の理由から約午前2時から発着を制限した。
ウクライナメディアの見方
提供された情報源はすべてウクライナ系メディア(ZN.UA、LIGA.net、hromadske、Suspilne、Ukrainska Pravda、Ukrinform、Radio Svoboda、Babel)である。ウクライナ側の報道は、ウクライナOSINTチャンネルのExilenova+がオゾン倉庫を「デュアルユース(民間・軍用両用)」と評価した見解を取り上げている。また、オゾン倉庫、VKデータセンター、石油ターミナル、変電所、高速道路橋を一連の統合的な夜襲として枠組み、ロシア側の混乱(約2万人が停電、VKontakteのサービス障害、ユーザーからの苦情)を強調している。
報道の食い違い
ロシア当局はレニングラード州への飛来機数を「100機以上」と発表したが、一部当局は144機撃墜と述べており、これは進入機数と撃墜数の違いか、公式発表の不整合を示している。ウクライナOSINTチャンネルExilenova+は、攻撃を受けたオゾン倉庫の面積を、約51,500平方メートルとする報道と5万平方メートル超とする報道の両方を流している。ペテルブルグ北のルチー石油基地の貯蔵容量についても、ある情報源では114,000立方メートル、別の情報源では73,900立方メートルとされており、資料により記述が異なる。
背景
オゾンは1998年創業のロシア最大級のオンラインマーケットプレイスで、Wildberriesに次ぐ国内第2位のオンライン小売業者。サンクトペテルブルクで攻撃された倉庫は、Exilenova+の報告によれば約51,500平方メートルとされるが、別の報告では5万平方メートル超とも報じられている。今回攻撃されたVKデータセンターと隣接変電所は、レニングラード州ヴェセボロツキー区ノヴォセルギエフカ村(サンクトペテルブルクとの行政境界上)に位置する。コロベルヌィ運河に架かる斜張橋はZSD有料高速道路南側高架部の一部で、ウオラズリー島とベールイ島を結ぶ。また、攻撃の数週間前の9月11日にも、サラトフ近郊で約10万平方メートルのオゾン倉庫が焼失している。