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ヤンデックスの最大データセンターがドローン攻撃で一部停止──2日連続の被災

10月9日の夜、ロシア・カлуガ州にあるヤンデックス最大のデータセンターがドローン攻撃を受け、複数のモジュールが完全に機能を停止した。ヤンデックスは一部サービスに障害が出ると警告し、被害の全容を調査中と述べた。カлуガ州知事ヴラジスラフ・シャルプシャ氏は9人が負傷し、26機のドローンが撃墜されたと発表した。この攻撃は、8日夜にリャザン州サソヴォのヤンデックス施設が火災を伴う攻撃を受けた直後のもので、2日連続でヤンデックスの主要インフラが被災した形となった。

要点

  • 10月9日夜、ロシア・カлуガのヤンデックス・データセンターがドローン攻撃を受け、複数のモジュールが完全に停止
  • カлуガ州知事シャルプシャ氏によると、9人が負傷、26機のドローンが撃墜されたと発表
  • カлуガ施設はヤンデックス国内最大のデータセンターで、設計容量は63MW、面積は13万平方メートル
  • ヤンデックスは人的被害なしと発表、緊急服務と自社スタッフが現場で対応中
  • 10月8日にはリャザン州サソヴォのヤンデックス施設もドローン攻撃を受け火災が発生、稼働停止
  • サソヴォではYandex.Disk、Yandex.Documents、Yandex.Mailに加えAvito、IVI、MegaFon、ロシア鉄道、T-Bankなどが障害
  • ウクライナの軍事当局は発表時点でコメントを出さず
  • ヤンデックスはロシア国内に5つの主要データセンターを持ち、3拠点(ウラジーミル、ムイチシ、イヴァンチェーエフカ)は無事、海外ではフィンランドのマンッァラにも拠点
  • カлуガ施設の能力はサソヴォの約5.2倍とされ、ロシア側のクラウドサービスの中核を担う
  • 9月23〜28日にロシアの攻撃でウクライナのデータセンター(MiroHost、Parkovyi、Data Group、UTELS、Pavutynaなど)少なくとも6カ所が被災

なぜ重要か

ヤンデックスはロシアのデジタルエコシステムの中心的な一角を占めており、同社のデータセンターが2日連続で攻撃を受けたことの意味は大きい。カлуガ施設は設計容量63MW・13万平方メートルという国内最大・最新鋭の拠点であり、サソヴォの施設と合わせて、ヤンデックスのロシア国内5拠点のうち2カ所が短期間に被災したことになる。8日のサソヴォ攻撃ではYandex.Disk、Documents、Mailに加え、Avito、IVI、MegaFon、ロシア鉄道、T-Bankなど大手プラットフォームにも障害が波及しており、カлуガでも一部サービスに中断が出る可能性が示唆されている。すでにロシアによるウクライナ側のデータセンター攻撃が続いており(9月23〜28日に少なくとも6カ所、Parkovyiは10月1日に完全停止)、双方が互いのITインフラを標的にするエスカレーションが進行している。

何が起きたか

10月9日未明、ロシア・カлуガ州グラブツェヴォ工業団地にあるヤンデックスのデータセンターがドローン攻撃を受けた。ヤンデックスによれば、複数のモジュールが完全に機能を停止し、一部サービスは障害が発生する可能性がある。人的被害はなかったとし、緊急服務と自社スタッフが現場で対応、被害の全容を評価中と述べた。カлуガ州知事ヴラジスラフ・シャルプシャ氏は、夜間攻撃で州内で26機のドローンが撃墜され、9人が負傷、2つの市区町村でインフラと民家に被害が出たと発表した。ただし負傷者のうちデータセンター従業員が含まれているかは示されていない。カлуガ施設は設計容量63MW・13万平方メートルのヤンデックス国内最大の拠点で、サソヴォ施設の約5.2倍の能力を持ち、同社のクラウドサービスの中核を担っている。これは2日連続の被害で、10月8日夜にはリャザン州サソヴォのヤンデックス施設もドローン攻撃を受け、火災が発生して稼働を停止。サソヴォではYandex.Disk、Yandex.Documents、Yandex.Mail、Avito、IVI、MegaFon、ロシア鉄道、T-Bankに障害が出た。サソヴォにはニューラルネットワーク学習用スーパーコンピュータ3基のうち2基が置かれており、ヤンデックスは復旧の可能性を確認できないとしている。カлуガ攻撃についてウクライナの軍事当局は発表時点でコメントを出していない。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ側メディアは一様に、今回の攻撃を9月下旬以降ロシアがウクライナのデータセンターを連続的に攻撃してきた文脈の中に位置づけている。9月23〜28日にMiroHost、Parkovyi、Data Group、UTELS、Pavutynaなど少なくとも6カ所が被災し、10月1日にはParkovyiが完全停止した。ウクライナの報道は、ヤンデックスがロシアのITおよび消費者サービスの中核であり、今回の打撃がロシア側のクラウド能力に長期的な影響を与えうる点を強調。また、サソヴォ攻撃がすでにAvito、IVI、MegaFon、ロシア鉄道、T-Bankなど第三者プラットフォームに波及しており、ロシア側の一般ユーザーにも影響が及んでいることを指摘している。ウクライナの軍事公式は沈黙を守っているが、ウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーが攻撃を確認したと報じられた。

報道の食い違い

情報源の差異は大きく二つに分けられる。第一に、ヤンデックスはデータセンターでの人的被害を否定しているのに対し、カлуガ州知事シャルプシャ氏は夜間攻撃で9人が負傷したと発表している。ウクライナ側メディアの多くは両方を並記しているが、データセンターそのものが負傷者の発生した現場なのか、カлуガ州内の別地点の被害なのかについては明確に分けていない。第二に、カлуガ施設の位置づけについて、報道によって「最大」「最新」「最強」など異なる形容が使われており、グラブツェヴォ工業団地の所在地と130,000平方メートルという面積は一部の報道でのみ示されている。

背景

ヤンデックスのクラウド基盤は4つのアベイラビリティゾーンにまたがる冗長構成を採り、被害を受けたサイトからの負荷分散や部分的なデータ復旧が可能となっている。サソヴォのデータセンターは、ニューラルネットワーク学習用スーパーコンピュータ3基のうち2基を擁し、ヤンデックスは復旧の可能性を確認できないとしている。サソヴォが立地するサスタ工場はCNC工作機械を製造し、ロシアの軍産複合体に部品を供給しているとされる。一方、ロシアは9月23〜28日にウクライナのデータセンターを少なくとも6カ所攻撃しており、10月1日にはParkovyiが完全停止した。サイバー法専門家のサルキス・ダルビニャン氏は、ロシア国内に約200のデータセンターがあると推計し、地方施設の被害は国家システム、医療、学校の電子日誌、 オンラインキャッシュレジスターなどへの局所的な障害を引き起こしうるが、ロシア全土のインターネット停止には直結しないとの見方を示している。