公開: · 更新:

イスラエル警察がウマンに到着、ロシュ・ハシャーナ巡礼でウクライナ当局と共同警備

イスラエル警察がチェルカースィ州ウマンのハシディック巡礼ロシュ・ハシャーナに合わせ、ウクライナ法執行機関と合同で治安維持に当たるため到着した。ウクライナの非常事態庁や国家親衛隊と合同パトロールを実施し、現状は「安定しており管理されている」と警察は説明。在ウクライナ米国大使館はロシアの攻撃やシェルター不足を理由に自国民に渡航中止勧告を出している。

要点

  • イスラエル警察がウマンのロシュ・ハシャーナ巡礼期間中の治安維持のためウクライナに到着し、ウクライナ法執行機関と合同活動を行っている
  • イスラエル、ウクライナ両警察に加え、ウクライナ非常事態庁(DСНС)救助隊と国家親衛隊兵士も合同パトロールを実施している
  • イスラエル警察は巡礼終了までウマンに滞在する
  • ロシュ・ハシャーナは9月11日夜から13日夜まで行われる
  • ウクライナ外務省は7月下旬、ロシアの攻撃や戦争による治安悪化を理由にイスラエルのハシディック巡礼者に対し渡航自制を勧告した
  • 米国務省はロシアの攻撃の脅威とシェルター不足を理由に米国市民の渡航中止勧告を出した
  • 2023年、ウマンでロシアのミサイル攻撃により集合住宅が撃たれ、23人(うち子供6人)が死亡した

なぜ重要か

戦争下のウクライナで毎年恒例の大型宗教行事を、ウクライナとイスラエルの当局が合同で警備に当たっている。2023年にウマンでロシアのミサイル攻撃により市民23人が死亡した経緯があり、当局は巡礼期間中の安全確保を重視している。同時に、米ウ両政府が巡礼者に対して渡航自粛を求めている点にも注目が集まる。

何が起きたか

チェルカースィ州警察の発表によると、イスラエル警察がウマンに到着し、ウクライナ法執行機関と合同でロシュ・ハシャーナ巡礼期間中の治安維持に当たっている。到着日は発表ごとに5日と6日が混在している。イスラエルとウクライナの両警察は、ウクライナ非常事態庁(DСНС)の救助隊や国家親衛隊の兵士と共にパトロールを実施し、巡礼者への広報・説明活動を行っている。事前に開かれた調整会議で両国の代表は巡礼地での秩序と安全確保に向けた共同行動に合意した。イスラエル警察は巡礼が終了するまでウマンに滞在する。当局によれば、現地の情勢は安定しており管理されている。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ各メディアはいずれもチェルカースィ州警察を主な情報源として伝えており、ウクライナ・イスラエル両当局の連携、非常事態庁や国家親衛隊の協力態勢、「情勢は安定しており管理されている」という警察の説明を強調している。また、ウクライナ外務省や米国務省による巡礼者向け安全勧告と、2023年のウマンへのロシアによるミサイル攻撃の犠牲者にも言及し、安全上の懸念の背景を報じている。

報道の食い違い

チェルカースィ州警察がイスラエル警察の到着を発表した日付について、出典によって5日とするものと6日(日曜日)とするものが混在している。

背景

ウマンはブレスロフ・ハシディズムの創設者であるラビ・ナフマン廟の所在地であり、毎年のロシュ・ハシャーナには数万人のハシディック巡礼者が訪れる。2026年のロシュ・ハシャーナは9月11日夜から13日夜まで。2023年にはロシアのミサイル攻撃で集合住宅が撃たれ、23人(うち子供6人)が死亡している。2023年にも約3万5千人、2024年は3万人以上、2025年は3万5千人を超える巡礼者が安全勧告にもかかわらずウマンに訪れた。ウクライナの紛争・ロシアの攻撃による治安情勢を背景に、ウクライナ外務省は7月下旬にイスラエル人巡礼者の渡航自粛を勧告。米国務省もロシアの攻撃の脅威とシェルター不足、軍動員関連の出国困難の可能性を理由に渡航中止を勧告した。