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ロシア、ICCトモコ・アケネ長官の引き渡しをオランダに請求 他のICC幹部8人の引き渡し請求も

ロシア検察庁はオランダ当局に対し、国際刑事裁判所(ICC)のトモコ・アケネ長官の引き渡しを請求した。また他の数か国に対し、元ICC検察官カリーム・カーン氏を含むICC関係者8人の引き渡しを求める同様の請求を行った。背景には2023年3月のICCによるプーチン大統領とリヴォワ=ベロワ子どもの権利担当大統領府長官に対する逮捕状発付があり、ロシアはそれ以来ICC職員に対する報復的な刑事訴追や欠席裁判を進めてきた。

要点

  • ロシア検察庁がオランダに対しICCトモコ・アケネ長官の引き渡しを請求
  • 元ICC検察官カリーム・カーン氏を含むICC関係者8人の引き渡しを他国にも請求
  • 2023年3月17日、ICCがウクライナからの子どもの不法移送でプーチン氏とリヴォワ=ベロワ氏に逮捕状を発付
  • ロシア当局は報復としてICC職員に対する刑事事件を起こし、2025年12月12日にモスクワ市裁判所がICC元・現職員9人に3.5〜15年の禁錮刑を欠席判決
  • ハーグは元国防相ショイグ氏と参謀総長ゲラシモフ氏に対する新たな逮捕状を発付しており、ロシアはICC裁判官らに対し国際手配を出している
  • 日本政府の尾崎正直内閣官房副長官はICC関係者への措置は不当かつ容認できないと表明し、高市早苗首相はICC支持を継続する姿勢を示した
  • 報告の出所は英字紙ザ・ジャパン・タイムズ

なぜ重要か

ICCとその加盟国に対する圧力のエスカレーションは、ウクライナでの戦争犯罪を追及する国際司法の枠組みを弱体化させる恐れがある。ICCが2023年にプーチン氏に対する逮捕状を発付して以来、ロシアは報復としてICC職員に対する一連の刑事訴追と欠席判決を進めており、今回の引き渡し請求はその延長線上にある。同時に米国もICCへの制裁を課しており、ロシアと米国という大国双方がICCに圧力をかけるという前例のない構図が浮き彫りになっている。

何が起きたか

ロシア検察庁はオランダ当局に対し、ICCのトモコ・アケネ長官の引き渡しを請求した。また他の数か国に対し、元ICC検察官カリーム・カーン氏を含むICC関係者8人の引き渡しを求める同様の請求を行った。

この動きは2023年3月17日にICCがプーチン大統領とマリア・リヴォワ=ベロワ子どもの権利担当大統領府長官に対し、ウクライナ占領地域からロシアへの子どもの不法移送に関する逮捕状を発付したことを受けた報復の一環である。それ以来、ロシアはICC検察官カリーム・カーン氏、裁判官ロサリオ・サルヴァトーレ・アイタラ氏、セルヒオ・ヘラルド・ウガルデ・ゴディネス氏、ハイケル・ベン・マフフド氏、アケネ氏らに対する刑事事件を捜査委員会と内務省の下で進めてきた。

ロシア裁判所はICC裁判官らに対し欠席逮捕状を発付し国際手配に載せる一方、ハーグは元国防相セルゲイ・ショイグ氏と参謀総長ヴァレリー・ゲラシモフ氏に対する新たな逮捕状を発付している。2025年12月12日にはモスクワ市裁判所がICCの現・元代表9人に対し3.5〜15年の禁錮刑を欠席判決で言い渡した。

この引き渡し請求の報道はザ・ジャパン・タイムズが報じたもので、日本政府も反応を示している。

ウクライナメディアの見方

ウクライナ語報道はいずれも、2023年のプーチン氏に対する逮捕状後のICC職員への報復的な刑事訴追の延長線上にあると位置づけ、ロシアとICCの対立のエスカレーションとして描いている。

背景

2023年3月17日、ICCはプーチン氏とリヴォワ=ベロワ氏に対し、ウクライナからの子どもの不法移送に関する逮捕状を発付した。プーチン氏はローマ規程を批准した123か国の領土内で理論上逮捕される可能性があるが、ローマ規程の署名国であるモンゴルは2024年9月のプーチン氏の公式訪問時に同氏を逮捕せず引き渡さなかった。

米国はアケネ氏とICC上級検察官アブドゥライエ・セイエ氏に対し8月18日に制裁を課し、マルコ・ルビオ国務長官は「この無法な裁判所から米国市民を守る」ための措置だと述べた。同年9月にはアフガニスタンでの米軍関係者による戦争犯罪疑惑の捜査を受け、ICC全体への制裁準備が報じられた。